
2級AFPまでは、預貯金の問題などで悩んだ人はいないはず。せいぜい、銀行は「預金」というのに、郵便局や農協などでは「貯金」というという事実を知り、へぇーーそうだったんだ! という「気付き」があり、単利と複利とを比較すると、利息が利息を生む複利が圧倒的に有利ということを覚え、計算式なども暗記したはず。
+αとして、各金融機関の代表的な預貯金商品についても習った。多分、表形式で載せているテキストが多いかと。普通預金、定期預金、貯蓄預金、定期でも大口定期とか。郵便局には普通貯金1300万円、定期貯金1300万円合計2600万円などの上限があるとか。
計算問題的には、単利と複利の計算、特に問題となるのは複利だけど、運が悪いとそれが出て来たりする(CBT形式の試験なので、本当に運。となりの受験者と問題はまるで違う)。幸い出なかったけど、こんなの金融分野の計算問題では簡単な部類。電卓があるおかげ。ところが、CFPになると、これまでとくに苦手意識も、難解だなんて感じたこともない人も「え!?」ってなる。
なぜなら、「Aさんは〇〇銀行のスーパ-300(年利〇%)で3年間預け入れた。税引き後の元利は幾らか」というように聞いてくるから。つまりは、スーパー300という商品が、何となくこんなだったよね、という理解だとこの問題は解けない。ということは……主な商品の特徴をすべて覚えていないと解けないことになるので、単に公式暗記だけでは対応できず、公式+個々の商品を完璧に理解できるほどの知識が必須。
これはもう、考えただけで崩壊するレベル。その商品が、単利か複利か、利払い方式は満期一括なのか、さらに金利は固定か変動かをメインにすべて暗記する。中には、更新時ごとに年利が変るものもあるから(そういう場合は数値は与えられてる)、そこでも計算方法は変ってくる。つまり、公式暗記、個々の商品の特徴を徹底暗記、この二方面から攻める必要があり、すべてマスターした上で、習熟できるまで問題演習をしないとならない。
単利と複利(復習)
五郎ふふっ、リッチな俺。当然、大口定期預金。高金利だ。……にしても増えないな、低金利……。



へへへ。半年複利でいい感じ。塵も積もれば山となる♪



ん? どういうこと?
まず、単利と複利について簡単に復習しておくと、100万円年利三%の場合、単利ならば、毎年100前年に三%ずつの利息が付いていく感じ。一年目100万円+利息3万円、二年目103万円(元金100万円+去年の利子3万円)+利息3万円=106万円、三年目106万円+3万円=109万円。
中には税引き後の値をきいてくる問題もあるから、その場合、「利息の部分に0.8をかける」(税金を、復興特別所得税がかからない20%と考えた場合の計算式。なぜか、試験では考慮しない設定が多い)。
元本×(1+預入年数)
税引き後:元本×(1+年利率×0.8×預入年数)
複利だと、一年目103万円までは全く一緒。でも、二年目以降は、増えた分がそのまま元金になるので、103万円に3%がつく。微妙だけどその分単利より増える。でもって、この複利には、半年とか1か月などといったバージョンもある。当然、それだけ回数が増える分、わずかながらお得に。
ところで、税金がかかわると、単利よりやや厄介。利払いごと課税と満期一括課税とがあり、計算式がかわるので要注意。
元本×(1×年利率)年数乗
半年複利:年利利率を2で割り、(年数×2)乗
1か月複利:年利率を12で割り、(年数×12)乗
1年複利利払いごと課税 元本×(1+年利率×0.8)年数乗
1年複利満期一括課税 元本+{元本×(1+年利率)年数乗ー元本}×0.8
※半年、1か月などは年利率のところと乗数が変わることは、税引き前と同じ
この辺までは普通。でも、こんなすんなり解ける問題は出ない……。単利なのか複利なのか。複利の場合半年複利なのかも考慮する必要がある。固定なのか変動なのか。じつは大概固定だけど、変動だと年毎に計算しないとになる。また、税金についても利払いごとと満期一括課税がある。これ、結論から言えば、満期一括のほうがちょいお得。でも、そんなことは問題ではなくて、ここが変ると計算式が変る。だから面倒。「〇〇預金に預け」のところで、〇〇預金は半年複利、固定、満期一括とスラスラ出て来ないとアウト。



ふは……。預貯金商品って、いったいどんだけあんの? たいへん……



お任せください。僕がしっかりまとめます!
CFP「預貯金」攻略のための勉強法提案 by:コパイロット
① まずは「商品別整理」から



ミルはあたふたするだけで、役に立たない。コパイロットと一緒に、主な商品を整理することから始めたよ。
| 預貯金種別 | 単利/複利 | 金利タイプ | 利息支払 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 普通預金(銀行) | 複利(元本自動合算) | 変動金利 | 随時元本へ | 総合口座とセットになること多し |
| 当座預金 | 利息なし | ー | なし | 手形・小切手用、利息なし |
| 納税準備預金 | 利息あり(単利) | 変動金利 | 半期ごと | 納税用、非課税 |
| 定期預金(スーパー含む) | 単利が多い | 固定金利 | 満期一括 | 商品によって変動金利型もあり |
| 大口定期預金 | 商品により単利/複利 | 変動金利傾向 | 満期一括/分割 | 1,000万円以上 |
| 期日指定定期預金 | 単利(多い) | 固定金利 | 満期一括 | 預入時に満期日指定 |
| 変動金利定期預金 | 単利(変動) | 変動金利 | 満期一括 | 利率改定あり |
| 貯蓄預金 | 複利(段階金利) | 変動金利 | 元本に合算 | 預入残高に応じ金利変動 |
| 通常貯金(郵便局) | 複利 | 変動金利 | 随時元本へ | 銀行の普通預金とほぼ同じ |
| 通常貯蓄貯金(ゆうちょ) | 複利(段階金利) | 変動金利 | 元本に合算 | 銀行の貯蓄預金に相当 |
| 定期貯金(ゆうちょ) | 単利(ほぼ) | 固定金利 | 満期一括 | 比較的短期向け |
| 定額貯金(ゆうちょ) | 複利(半年複利) | 固定金利 | 満期一括 | 長期向け、半年ごと複利計算 |
| ニュー福祉定期貯金 | 単利(多い) | 固定金利 | 満期一括 | 福祉目的、条件付き |
② 「公式暗記」は“タイプ別テンプレート”で整理
複利計算の基本形、単利の計算式などをしっかり覚える。これらの公式を使う前に「この商品はどの式を利用すべきか?」の判断力が必要。
③「商品名 → 計算式」をひたすらペア化して覚える
例:
- スーパー300 → 複利 → 乗算型公式
- 定期貯金 → 複利 → 乗算型公式
- 通常貯金 → 単利 → 加算型公式
このように、「商品と公式」を強制的にペアにする学習法が効果的です。
④ “崩壊”を防ぐ演習法:問題→表→式→検算の流れ
- 問題文を読んだ瞬間に商品を見分ける訓練
- 表に落とし込む(手書きでもExcelでも)
- 正しい式を選択し、計算
- 税控除などが絡む場合はその処理も含めて検算する
預貯金の計算問題|覚えるべき“最低限の条件整理法”
① 商品ごとの「判断フロー」を頭に植えつける
問題を読んだ瞬間に、以下のようなフローチャートが自然に浮かぶと◎:
- 単利か複利か?(複利なら乗算式)
- 年利か半年複利か?(半年複利なら年数×2、利率÷2)
- 固定金利か変動金利か?(変動なら年ごとに計算)
- 利払い方式は?(定期支払 or 満期一括)
- 税引き後か否か?(出てくるときは「利息×0.8」が必要)
→ この5項目だけでも、どの公式・どのアプローチで解くかが確定できる
② 覚え方は「語呂」+「分類」作戦で
商品名で混乱するなら…
| タイプ | 例 | 覚え方 |
|---|---|---|
| 単利・固定・満期一括 | 大口定期、財形貯蓄など | |
| 複利・固定・満期一括 | スーパー300など | |
| 複利・変動・更新あり | 上限つき定期など |



じつはcopilotさんに、究極の暗記法を伝授してもらってます。お陰で楽々暗記することに成功。残念ながら、copilotさん直伝の暗記法は、Microsoft社に著作権があり、そのまま掲載はできません。皆さんのPCにも皆さんの相棒copilotがいるはずです。聞いてみましょう!
③ 覚える公式を「文法」化する
単利型、複利型、半年複利型(応用)
税引き後処理(利息部分のみ)→「利息だけに税がかかる」=「元本にはかからない」ことを明確に
④ 習熟のためにすべきトレーニング
- 自分用「商品データベース(手書き or スプレッドシート)」作成
- 「この商品はどういう属性?」とクイズ形式で毎朝2商品ずつ復習
- 計算問題に取り組む際は、公式の選定理由も書き出してみる
これで「この商品は何式だったっけ…?」の迷子状態から抜け出せる。
コパイロットからのワンポイント
- ✅ まずは分類(銀行/ゆうちょ → 定期/貯蓄)から覚えると整理がラク!
- ✅ 「単利=定期」、「複利=貯蓄やゆうちょ」系とざっくりイメージ
- ✅ 「変動金利」は計算注意!商品名に“変動”とあればまず警戒
- ✅ 利息の支払い方式は「満期一括」で覚えておいて、例外だけ注意
- ✅ 用語に慣れるだけで、問題文が怖くなくなる(←実はここが大事)


学習アドバイザー:Microsoft Copilot
イラスト:Copilotによる生成画像(MicrosoftによるAI技術を活用)
サイトキャラクター制作:五郎とミル(茶色のキウイさん)